一等星

 

月のように輝く君がいるこの世界は、悲しいほどにまばゆい。

 

無数の愛の光を反射して煌めく君の瞳に、私はいつだって釘付けだった。

 

 

一年半前。ステージの上で君を見つけた。一目見て惹かれ、心が君を好きだと言った。まるで恋に落ちたかのような感覚だった。端に決められた君の立ち位置。他と比べて地味な衣装。当たらないライト。それでも私は君を見つけた。

 

それから少ししてようやくできた仲間。自分の居場所。日に日に輝きを増す君の笑顔を見るたび、出会えてよかった、応援してきてよかったと何度も思った。バックで踊る公演も、泣いて喜んだ初単独も、全てが君との思い出で、この一年で心のアルバムに写る君の姿は知らず知らず増えていった。

 

綺麗な顔立ち、愛くるしい笑顔、白い肌に綺麗な手、長い手足にサラサラの黒髪に、指先まで意識のこもったダンスと、まだ少しあどけない歌声。

ペンライトの海を幸せそうに見上げる顔、隠しきれないパフォーマンス中の楽しそうな表情、カッコよくキメるアクロバットに、歌詞をなぞる口の動き。

一歩引いてみんなのことを眺めちゃうところ、ちょっぴりおバカで天然なところ。純粋無垢なその思考に、まっすぐな言葉選び、大好きな人への一直線の愛と、感謝を忘れない礼儀正しさ。

どこまでも前向きで負けず嫌いで。持って生まれた天才肌に兼ね備えるのは好奇心とチャレンジ精神、そして努力を続ける力。

周りの人から愛される力すら才能で、君を囲む人はいつも笑顔だった。楽しいことが大好きで、無邪気な笑顔も時折見せる涙も愛おしい。

今日も君が幸せでありますようにと、日々私は願っていた。

 

17年前の今日生まれたあなたが、ひとりの立派なアイドルとしてステージに立っていた2022年12月27日。

 

私にとってもかけがえのない一日。

 

こんな年の瀬にライブが開催されたのも、君が起こした小さな奇跡かもしれないね。

一面の真っ白な景色を見ながら嬉しそうな声をあげた君の顔、この世で一番かわいいだなんて本気で思うんだから、あの日感じた恋心のようなときめきは今もずっと変わっていない。一段と輝きを放つパフォーマンスを見ながら、相も変わらず君がいるこの世界は美しいと思った。

 

一年前と同じ場所、同じ仲間。

 

一回りも二回りも成長したパフォーマンスに、一年前を懐かしんだ。また連れてきてくれてありがとう。色褪せ始めていた一年前の思い出にまた濃く色がついて、新たな記憶にも変わらず君がいて。それだけでとっても幸せだった。

 

時折、本当にたまに、自信なさげな姿や言葉を見せる君だけれど、不思議なことに私はどこにいたってすぐに君を見つけることができるんだよ。

だって私にとっては君が、ステージで一番光ってるから。

 

去年より幾分か伸びた身長も、さらに磨きのかかったダンスも、歌も、アクロバットも。”アイドル 永岡蓮王”を形づくる全てが愛おしくて、「君のことをこんなにも想っている人がここにもいるよ」と私は今日も白いペンライトを振る。

 

これからの君の人生に、数多の希望と愛に満ちた世界が待っていますようにと願わずにはいられなかった今日。ひとつ魅力を重ねた君に、愛をこめて。

 

幸せでいてね。

 

私の一等星。17歳のお誕生日おめでとう。

 

2022.12.27